プレリュード

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今月はプレリュード月間。まずは学園坂スタジオで24のプレリュードのリハーサル。港大尋さんとはつい先日ゴールデンウィークに「ストレンジシード静岡」でセッションを行ったばかり。その時はドラム演奏だった港さん、セネガルの大統領で詩人でもあったレオポール・セダール・サンゴール氏の詩「仮面に捧げる祈り」を掛け合いにした短いパフォーマンス。静岡市役所前。屋根のある場所であったとはいえ、靴を履いていたとはいえ、野外は野外。たくさんの雑音や雑景色が飛び込む中で、関節にこたえる短距離走のような時間。私の心肺機能がもっと丈夫だったらもっともっと踊りたかった。衣装はwrittenafterwardsのコレクションから。山縣さんのデザインは風景をデザインしていく。爽やかな風を含んでくれる服の力。たくさんの投げ銭もいただいて。たくさんのものに支えられた。

 

港さんが2016年にリリースした24のプレリュードから13曲を選曲。ポリリズム。耳触りが良いけど良く聴くとトリッキーだったり、祈りのようだったり。楽譜をみながら実際の演奏や踊りでは可視化聴覚化していないところ、見えない部分をシェアしていくのはストリートでのライヴとは違った喜びがある。さらにクラシックからジャズからアフリカンミュージックなどなど様々な音楽の雑話を混ぜての稽古時間。同い年だけにその時代時代で共感したことも近いからなのか、話は尽きない。今来日中のローザスの音源であるコルトレーンの話なども。昔は音楽と出会うことは今よりも面倒で大変だったはずなのに、若い頃雪崩のように音楽と出会った。近所のレコード屋もレンタル屋も一掃するようなくらいの勢いで「こんな小さな国の小さな町の小さな店の中で知らない音楽があるのはまずい」と危機感を持って片っ端から音楽を聴いた。あの行動と衝動は何だったのか分からないが、あの頃の蓄積が私の頭にぎっしりある。港さんいわく縦横無尽に音楽の話ができるのは人類学みたいなところへの興味に結びついているらしいけど。5月18日(土)15時〜学園坂スタジオで、残席わずかです。


カンパニー新作の「プレリュード」。ここから一ヶ月くらいかけて一つ一つの動きを徹底的に練習したいし、音楽と動きの接点も突き詰めたいし、ダンサー一人一人とやりとりを深めたいところですが、本番日はまもなくに迫ります。この作品は今年いっぱいかけて、松本、仙台、岩手、へとツアーを予定。ダンサーと共に成長をしていきたい作品ですが、まずは初演。初演には初演の良さがありありがたさがあります。ワーグナーのオペラのプレリュードをはじめ、ドビュッシーの「牧神の午後の前奏曲」などよく知られた名曲と言われるプレリュード(前奏曲)をいくつか使用します。その中で多くを占めるのはロシアのピアニスト兼作曲家によるピアノ曲ラフマニノフスクリャービンカプースチン、レーラアウエルバッハ、ヴィシネグラツキー、独特のきらめき、響きが際立っていることで、日本人の踊り手との相性を作ります。私達ダンサーが頑張って光らなくても光ること、柔らかな現れ方ができると信じて。5月24日(金)〜26(日) 世田谷パブリックシアターにて。

https://setagaya-pt.jp/performances/prelude201905.html

 

それにしても何て爽やかな季節なのでしょう。私の体は紫外線も日光も受け付けない。ドラキュラとしてはこの昼間の明るさは明る過ぎて活動できない明るさです。